業務分担ってどうなの?

で、やってみて思ったのですが。むしろ社員が5人くらいいた方が仕事取りやすいのかも知れない。
つまり、営業に行って、うまいこと仕事の出来る人を探している人がいたとしても、あんまりにも大きな仕事については、ひとりでこなせないのでお断りせざるを得なくなります。
一方、社員が5人いれば、5人月の仕事もとれるし、1人月の仕事もとれる。
1人月ってすっごいちいさな工数なので、むしろその人数で出来る仕事の方が少ないんじゃないのか?

大企業なら大きな仕事も、小さな仕事も取れる

あくまで人月換算ですが、

  • 労働力を大きな仕事にまとめて投入したり、
  • 小さな仕事に分散して投入したり

できるところが会社を大きくして数多くの社員を抱える利点だという考え方。
社内で流動的な労働力を確保しておけば、その労働力の投入の仕方次第で一社で大小様々な仕事がこなせる。
それ自体は同意しますが、問題は労働力の投入の仕方です。

業務分担

大企業だと、労働力を柔軟に管理できるように、超細かい業務分担をしがちなのではないかと思います。
例えば私が今居る会社は事業領域が複数あり、それぞれの領域の中で1人月程度の小規模プロジェクトが数え切れないほど走っていて、
大企業らしく業務分担も進んでいる。
したがって、上記の考え方を借りると、各社員がいろいろな領域のプロジェクトにおいて0.2人月ずつ仕事を持っている状態。
仕事が細かすぎて、

  • 頭の切り替えコストがかかる
  • 裁量の範囲が狭い
  • 一人で仕事をやりきったという達成感に乏しい
  • 何より、超狭い自分の担当業務にしか精通できない
  • 他部署の仕事が見えない

この状態で効率があがると思いますか?

プロジェクト分担

社員が5人いれば、5人月の仕事もとれるし、1人月の仕事もとれる。

これを実現するとしても、内部的には業務分担ではなくプロジェクトの分担にしなきゃだめです。
まず、プロジェクト分担ではなく業務分担にする利点は、あるプロジェクトが唐突に終わって社員が仕事にあぶれても、
担当業務だけなら他のプロジェクトですぐにできるから、労働力が無駄にならないというところにあると思います。

会社としての軸がぶれている

業務分担をするということは、自社内で走ってるプロジェクトがいつ何時閉じるかわからない、いつでも閉じられるようにしたい、プロジェクトを閉じても労働力が無駄にならないようにしたいということです。
全社的に業務分担をするということは、ようするに全社的にプロジェクトやサービスの確固とした戦略が立てられていないから、戦略的なミスによりプロジェクトを閉じるしか無くなっても、労働力が無駄にならないようにしているということが考えられます。
工数管理、プロジェクト管理、管理、管理といっていて、一番管理できていないのは会社やプロジェクトの戦略。
そのしわ寄せを社員の業務分担で補っているとしたら?
その会社に今後も自分の労働力を提供していていいんですかね〜?